【北海道コンサドーレ札幌】試合結果を分析!ホーム初勝利おめでとうございます。【J1リーグ「第10節(VS.湘南)」】

こんにちは、もちょです。

皆さんはサッカーを観戦する際に、どんなことを楽しみに観戦するでしょうか?

自分の応援するチームの勝利や自分の好きな選手の活躍はもちろん、スタジアムの雰囲気が好きでサッカーはそこまでだけどホームスタジアムには足を運ぶ、という方も多いと思います。

しかし、近年はチームとしての戦略や戦術をしっかり用意して試合に臨むチーム、監督が増えてきています。

そんなチームとしての戦略や、実際に選手たちが行っている戦術を少し知っておくだけで、試合内容をより楽しめると思います。

さらに、それが自分の応援しているチームのことだと、ワクワクしませんか?

そこでサッカー視聴歴11年の僕が、自分の地元チームでもある「北海道コンサドーレ札幌」のJリーグの試合結果を毎節、分析していこうと思います。

戦略と戦術の面から初心者さんにもわかりやすくご紹介し、実際に得点シーンや失点シーンの要因なんかもお伝えできればと思います。

前回(第9節)の記事はこちら。

この記事でコンサドーレサポーターはもちろん、Jリーグサポーターの方々もサッカーをより楽しむためのお手伝いが出来れば嬉しいです。

 

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初心者さんに向けて

※サッカーにある程度精通してるよ!という方は読み飛ばしてください。

サッカー視聴、観戦の初心者さんはそもそも、ここから出てくるサッカー用語がわからない!なんていう方も多いと思いますので、ザックリと説明していきます。

・ビルドアップ

簡単に言うと「攻撃の組み立て」のことです。

GK、DFラインからどのようにパス、ドリブルを駆使して相手のゴールまで迫るかを組み立てます。

この“ビルドアップ”をしっかりチームとして行えているかどうかで、攻撃のスムーズさが圧倒的に違ってきます。

じゃあ、コンサドーレは?というと…

ビックリするくらいちゃんとしています!

・可変

フォーメーションを試合中の要所要所で変えることです。

様々な場面で可変は行われますが、攻撃時と守備時の可変だけ注意していれば大体大丈夫だと思います。

特にコンサドーレは可変が基本となっているので、今後いっぱい用語として登場するかもしれません。

・マンツーマン守備

なんとなくわかると思いますが、マークを決めた相手に対して基本的に1対1で対応する守備です。

サッカーではあまり用いられない守備方法ですが、コンサドーレは色んなサッカーチームの中でも一番と言っていいほどマンツーマン守備を使います。

というか、基本的にマンツーマン守備です。

めちゃくちゃ疲れます。

・ポゼッション

ボールを握って攻撃すること。

コンサドーレはポゼッションのチームです。

・プレス

相手のボールを奪うために、積極的に相手との距離を縮めることで、プレッシャーをかけたりパスコースを無くすこと。

高い位置からプレスをかけることをハイプレスと言います。

コンサドーレはハイプレスで相手のDFラインからボールを奪う守備をします。

めっちゃ疲れます。

・ライン間

相手のDFラインと中盤の間のこと。

ここでボールを受けられて、前を向かれるとDFラインでしか対応できないため、一気にピンチになります。

 

戦略と戦術について

これから、戦略と戦術という側面から話を進めていくにあたって、まずは意味を整理したいと思います。

戦略と戦術の言葉の違い
戦略とは「特定の目的を達成するため、大局的な視点で組織行動を計画・遂行する方策、通則」という意味の言葉です。一方、戦術は「具体的な作戦や任務達成のための具体的方法」という意味になります。戦略は戦術の上位概念であり、その規模や視点に違いがあります。

引用:マイナビニュース

という意味です。

これを自分なりにサッカーに置き換えてみました。

戦略で言う「特定の目的を達成」というのは当然勝つことですね。

勝つこと=点を取って、取られないことなので…

戦術の「任務」というのがそれに当たります。

まとめたものがこちら↓

サッカー版「戦略と戦術」

  • 戦略…試合前に練る、相手に勝つための作戦(具体例:ビルドアップの設定、守備の構築)
  • 戦術…試合中、実際に監督、選手たちが点を取って、取られないために行う指示、プレー(具体例:ポジション修正、マーク変更、選手交代)

これを踏まえたうえで、おそらく試合前から練っていたであろう戦略や、実際に試合で行われていた戦術をご紹介できればと思います。

 

今節について(VS.湘南)

スターティングメンバー

今節は荒野選手がトップの位置に入りましたね。

ゼロトップのようなイメージ。

ゼロトップってカッコいいですよね、なんとなく…ハハッ

 

今試合の戦略

攻撃

攻撃の戦略を読む前に、開幕節の記事で詳しく説明しているコンサドーレの基本的なビルドアップの形を確認していただくと、わかりやすいかと思います。

皆さんも知っての通り、コンサドーレはポゼッションを高め、相手に攻撃の機会を与えないことで守備の時間を少なくする“攻撃は最大の防御”を基本的な考え方としていますよね。

今節の相手である湘南ベルマーレは選手同士の距離間がかなり近く、コンパクトな陣形を保っていました。

5-3-2の陣形でブロックを作られ、中央に侵入するのは困難な相手でした。

そこで、コンサドーレが攻撃面で立てた戦略の一つが、相手の中盤の脇をWBで狙うということです。

※実線矢印:グラウンダーのパス

※点線矢印:ロングパス

図の矢印の流れの通り、コンサドーレはサイドチェンジを繰り返します。

その結果、どうしてもスライドが間に合わなくなるので5-3-2の3の脇(赤で囲ったスペース)が空いてきます。

コンサドーレはここを起点に、攻撃を行えていました。

特に、ルーカス選手対相手26番の1対1というシーンが多かったですね。

さらに、もう一つ用意していた戦略があります。

それは、相手アンカーの脇を使うことです。

※黄色矢印:選手の動き

図のように、駒井選手、ルーカス選手が裏を狙い相手CBを引っ張ることで、5-3-2の5と3のラインの間が空いてきます。

さらに、7番がアンカーのように一人で残ることが多かったので、赤で囲ったスペースが空いてきます。

そのスペースでシャビエル選手がフリーで待っていたり、荒野選手が下りて行ったりして、何度か良い縦パスを受けるシーンがありました。

逆に、荒野選手やシャビエル選手がアンカー脇にポジションを取ることで相手のCBを引き付け、裏抜けをするスペースを作ることもしていましたね。

あとは、相変わらずの奪われた瞬間に即時奪回から速いカウンターで仕留め切る攻撃です。

 

守備

次に、守備面での戦略です。

コンサドーレは基本的にマンツーマン守備をします。

今節はこんな感じでしたね。

状況に応じて、臨機応変にマーク相手を変えますが、基本的には図のようなマークだったと思います。

いつもは相手に可変されても、自分のマークについていくので前からのプレスがハマることが多く、高い位置で奪えたり相手のミスを誘発することが出来ています。

しかし、今節は相手の可変が上手くハマり、ビルドアップを抑えられないシーンもいくつかありました。

図のように、26番がWGのような位置、2番がSBのような位置にポジションを取り、左肩上がりの可変をすることで、シャビエル選手とルーカス選手が二人で三人をマークするような形にされていました。

そして、駒井選手がマークする相手がいなくなり、浮いた状態になってしまっていました。

なんで、荒野は16番に行ったり22番に行ったり、はっきりせんの?と思っていたら右肩上がりの可変も使ってくるという、複雑な攻撃を相手がしてきていたからでした。

この図のように26番が上がるんじゃなくて、3番が上がるという左右逆の形ですね。

それに伴って、前線の選手たちもポジションチェンジを行うもんですから、上から見ていても大混乱でした。

※ここから先はくどくなるので、~選手の“選手”を省略します。

 

試合中の戦術

荒野のポジション

今節は荒野がトップの位置に入ったゼロトップのような形で、戦略でもお伝えした通り相手アンカーの脇を効果的に使えていました。

そんな荒野を警戒した相手CBが積極的に前に出て来て、荒野を潰すようになりました。

そこで、荒野と駒井が頻繁にポジションチェンジを行い、裏抜けとライン間でのプレーを上手く使い分けることが出来ていましたね。

さらに、荒野は強度が高い守備が出来るので、トップの位置にいることで積極的に前からのプレスを行うことが出来ます。

守備でズレを作られていたコンサドーレにとって、荒野の守備強度の高さで助かった部分は多かったと思います。

サイドを修正される

それまで上手くいっていたルーカスと菅によるボールの前進を止めるべく、相手が修正してきましたね。

菅選手とルーカス選手を早めに捕まえられるように、3番と26番を少し高い位置に上げてきました。

これによって、ルーカス選手が上がった裏を26番に使われてしまって、ピンチを迎えることもありました。

コンパクトさを逆手に取る

湘南ベルマーレがかなりコンパクトな陣形を常に保っていつことに加え、ルーカスと菅をマークしてきたことで、中々ショートパスやドリブルでの崩しが難しかったと思います。

そこで、コンサドーレは裏への抜けだしへのロングボールを多くしていきました。

相手は陣形をコンパクトに保つために、DFラインも高く設定して攻めてきています。

その裏のスペースを狙ったわけですね。

さらに、その裏抜けに引っ張られた相手の逆を突くようにライン間でポジションを取ることで、縦パスを受けられるようになりました。

宮澤の守備

これは、チームとしての戦術というより個人戦術なんですが、今節の宮澤の守備が素晴らしかったですね。

“戦略”でもお伝えした通り、コンサドーレの前線からの守備がハマっていなかった試合でしたが、後ろで宮澤が全部カバーしてくれていた印象です。

相手18番と13番への潰しが特に効いていましたね。

18番には何もさせないのを前提として、その他の空いたスペースも全てカバーしていました。

48分に珍しくイエローをもらうような守備をしてしまったことにも表れているように、常に集中していなければならない状況だったと思います。

それでも、守備のズレからサイドでのフリーを作られ、クロスを上げられることが多い試合でしたが、宮澤が全部はじき返していました。

圧巻のパフォーマンスでしたね。

終盤は耐える展開に

終盤には1点のリードを守るための戦いになりました。

特にDFの選手を増やしたわけでもありませんでしたが、1点リードしているということと体力的にキツイということから、ボールを奪っても全くDFラインを上げることが出来ませんでした。

結果セカンドボールを拾えず、相手にずっと攻撃されているハラハラした展開になってしまいましたね。

最近、というかずっとなのかもしれませんが、こういう展開で最後の最後に点を取られて、引き分けだったり負けちゃったりすることが多い気がします。

今節は勝てたので良かったですが、今後は試合の締め方も考えないといけませんね。

 

得点シーンについて

戦略と戦術を整理したところで、得点シーンの解説をしていこうと思います。

今節は、菅のスーパーミドルが決まりましたね。

CKのクリアを見事にミートした素晴らしいゴールだったと思います。

そのCKを獲得するまでの流れが、まさに戦術がハマった攻撃だったので紹介したいと思います。

要因

有効だったサイド攻撃を封じられて、逆にピンチを招く展開になってしまったことから、相手のコンパクトさを逆手にとってロングボールや一つ飛ばしのパスに攻撃の手段を変えていたコンサドーレ。

可変によってSBと3バックの内1枚が上がってくるので、相手のDFラインは2枚だけになっています。

51分、相手のボールを奪った深井がルーカスに展開し、そこから2枚しか残っていなかった相手DFラインとシャビエル、駒井が2対2の状況になっているところへロングボールを出しました。

ちなみにルーカスがロングボールを出すときに、わりと近くにいた26番がプレッシャーをかけずに帰陣することを選んだので、落ち着いて前線の状況を確認する時間を確保できました。

コンパクトな陣形を保つゆえに、帰陣を第一としている戦略が湘南にはマイナス、コンサドーレにはプラスに働いた場面でした。

結果論なので、この26番の判断が良いか悪いかは言えませんね。

そして、DFラインを高く設定していることと、2対2の状況になってしまったことから、入れ替わられるのが怖い相手DFはシャビエルとの競り合いが甘くなりました。

そして、シャビエルがヘディングで上手くパスを送り、それを受けた駒井がボックス内で仕掛けることが出来ました。

相手の帰陣も早く、すぐにシュートコースは消されてしまいましたが、駒井の個人技でなんとかシュートまで持っていき、相手に当たって得点につながるこのCKを取れたわけです。

このように、ロングボールで相手のコンパクトさの逆を突くという試合中の修正が要因で、得点できたと言えますね。

まあ、菅の左足がスーパーだったということが一番なんですけどね(笑)

 

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私見

もちょ的、今試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

ここで、もちょの独断と偏見で選んだ今試合のMOMを発表したいと思います!

今試合のMOMは…

宮澤 裕樹選手です!

今節は守備がハマらず、前線からのプレスを躱され続ける展開でした。

しかし、宮澤選手の積極的な前へ出てのパスカットとカバーリングで失点を0に抑えることが出来ました。

1人で複数人相手にしてたようなもんですよ。

すごい!

 

その他にも良い選手が

今回の試合では、スーパーゴールを決めてくれた菅選手ですね。

あの左足は、パワーがものすごいですね。

持ち前の運動量を活かしたサイドの守備でも貢献してくれてますし、どんどん成長していって欲しいと思います。

 

ちょっとばかし直してほしい選手

今日は特に気になる選手個人というのはいませんでした。

しかし、試合終了間際にリードを守りきるためのリトリート守備はリスクが高いのかなと思いました。

この間のルヴァンカップ柏戦然り、4節の横浜線然り。

ああいう負けとか、引き分けはサポーターとしてもめちゃくちゃ悔しいので、何とか頑張って欲しいですね!

ここまで、コンサドーレをたっぷり贔屓して書いてきたので、少しだけ直してほしいプレーについて書きました。

褒めてるだけのレビューだと嘘くさくなるので、正直なレビューだよと言うことを証明するためです。

ファンの皆様怒んないでください、すいません。

 

まとめ

以上、北海道コンサドーレ札幌 J1リーグ第10節 湘南ベルマーレ戦を分析してみた!でした。

この記事のまとめとしては…

〇戦略

  • WBを起点に攻撃
  • 荒野のゼロトップ
  • 相手アンカーの脇を突く

〇戦術

  • 荒野のポジション
  • サイドを修正される
  • コンパクトさを逆手に取る
  • 宮澤の守備
  • 終盤は耐える展開に

〇得点シーン

  • 戦術がハマってCKを取れた
  • でも結局、菅の左足

〇MOM

  • 文句なしの宮澤選手!

〇その他の良かった選手

  • スーパーゴールの菅選手!

〇直してほしいところ

  • 終盤のハラハラ

ということでした。

ホーム初勝利の嬉しさから、記事の構成を変えてみた回でした。

画像なんかも使っちゃったりしてね。

時間かかったー

この記事で、より一層コンサドーレの応援、Jリーグの視聴を楽しんでもらえたら幸いです。

では、また!

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