【北海道コンサドーレ札幌】試合結果を分析!ホームで連勝!【J1リーグ「第12節(VS.京都)」】

こんにちは、もちょです。

この記事では「北海道コンサドーレ札幌VS.京都サンガF.C.(J1第12節)」の試合結果をコンサドーレ目線で分析していこうと思います。

サッカー観戦の初心者さんでもわかりやすいように図も交えて、コンサドーレがどんなサッカーをしているか、何が良くて何が悪かったのか、得点、失点の要因などをご紹介していきます。

コンサドーレの試合をより深く楽しむためのお手伝いが出来たらと思います。

初めに

皆さんはサッカーを観戦する際に、どんなことを楽しみに観戦するでしょうか?

自分の応援するチームの勝利や自分の好きな選手の活躍はもちろん、スタジアムの雰囲気が好きでサッカーはそこまでだけどホームスタジアムには足を運ぶ、という方も多いと思います。

しかし、近年はチームとしての戦略や戦術をしっかり用意して試合に臨むチーム、監督が増えてきています。

そんなチームとしての戦略や、実際に選手たちが行っている戦術を少し知っておくだけで、試合内容をより楽しめると思います。

さらに、それが自分の応援しているチームのことだと、ワクワクしませんか?

そこでサッカー視聴歴11年の僕が、自分の地元チームでもある「北海道コンサドーレ札幌」のJリーグの試合結果を毎節、分析していこうと思います。

コンサドーレの戦略と戦術を知っていれば、試合観戦の際により深く、楽しく応援することが出来ると思います。

前回(第11節)の記事はこちら。

この記事でコンサドーレサポーターはもちろん、Jリーグサポーターの方々もサッカーをより楽しむためのお手伝いが出来れば嬉しいです。

 

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初心者さんに向けて

※サッカーにある程度精通してるよ!という方は飛ばしてください。

前節の記事でサッカー視聴、観戦の初心者さん向けに、ここから出てくるサッカー用語をザックリと説明していますので、参考にしてください。

 

戦略と戦術について

これから、戦略と戦術という側面から話を進めていくにあたって、意味の整理と僕なりに戦略と戦術の意味をサッカーに置き換えたものを前節の記事で紹介しています。

こういう考えで語っているよ、ということが分かると思いますので、こちらも参考にしてみて下さい。

 

VS.京都サンガFC

スターティングメンバー

今節は青木選手のゼロトップです。

興梠選手が怪我をしてから、ワントップタイプの選手がいなくてクロスは上げられるんですが、点を取れない試合が続いていますね。

駒井選手と金子選手の飛び出しに期待ですね。

 

今試合の戦略

攻撃

攻撃の戦略を読む前に、開幕節の記事で詳しく説明しているコンサドーレの基本的なビルドアップの形を確認していただくと、わかりやすいかと思います。

皆さんも知っての通り、コンサドーレはポゼッションを高め、相手に攻撃の機会を与えないことで守備の時間を少なくする“攻撃は最大の防御”を基本的な考え方としていますよね。

今節は、京都がかなりハイラインでプレスをかけてくることから、そのハイラインの裏を突くロングボールが多い試合でした。

後ろから繋ぐビルドアップはほとんどありませんでしたね。

そんな中で、コンサドーレは左サイドの菅選手を少し低めの位置に置くことで左サイドの中盤の人数を増やし、京都のサイドに追い込んでくる守備を躱していました。

そこから、右サイドへサイドチェンジしてルーカス選手をフリーにするという戦略でしたね。

いつも通りの戦略ですが、京都がかなり人数をかけて囲い込んでくるので、より効いていました。

 

守備

次に、守備面での戦略です。

コンサドーレは基本的にマンツーマン守備をします。

今節はこんな感じでしたね。

状況に応じて、臨機応変にマーク相手を変えますが、基本的には図のようなマークだったと思います。

今節はコンサドーレの守備もハマっていたこともあり、京都が後ろからのビルドアップをしてくるのではなく、シンプルにピーター・ウタカ選手を狙ってくることが、特に序盤は多かったですね。

ピーター・ウタカ選手対策で起用されたであろう岡村選手が1対1で対応するシーンが目立ちました。

細かいパスで躱されるシーンはあまりありませんでしたが、ピーター・ウタカ選手に一度収まってしまうと、チャンスを作られてしまっていました。

※ここから先はくどくなるので、~選手の“選手”を省略します。

 

試合中の戦術

ここでは「サッカーを集約すると、この4つの局面で構成されている」とよく言われる“サッカーの4局面”にフォーカスしてお話していこうと思います。

サッカーの4局面とは

  • ボールを保持しての攻撃
  • ボールを失った瞬間
  • ボール非保持での守備
  • ボールを奪った瞬間

の4つの局面のこと

選手たちや監督が今節、この4局面においてどのような戦術を実行し、勝ちに近づけたかをそれが分かるシーンと共にご紹介したいと思います。

 

ボールを保持しての攻撃

・いつも通りがより効いた

“戦略”でもお伝えした通り、京都は人数をかけて片方のサイドへ追いり、囲んでボールを獲るという守備をしてきていました。

そこで、いつものように左サイドのパス回しで相手を引き付けてからの右サイドへのサイドチェンジが、より一層効いていました。

しかし、相手も人数をかけてくるのでショートパスで躱していくのがいつもより難しいはずです。

そこで、コンサドーレは相手の人数に合わせてショートパスでの躱しに参加する人数を増やしていきます。

今節では菅がいつものように下がり目の位置にいることに加え、可変によってアンカーの位置にいる深井が左寄りに、左CBの位置にいる高嶺が少し高めのポジションを取っていました。

※黒実践:グラウンダーパス

※黄色実線:選手の動き

これによって、図のように左サイドで相手が密集を作ってボールを獲りに来る際に、上手く相手のプレスを回避できていました。

そこから右サイドでフリーになっているルーカスまでボールを届けて、チャンスを作るわけです。

図は35分のシーンで、実際に左サイドでプレスを躱して右サイドへの素早いサイドチェンジからフリーのルーカスへボールが渡っています。

・高嶺の運び

先ほども取り上げた35分のシーンで、密集を抜け出す要因となった高嶺の反転は素晴らしかったですね。

京都はハイプレスをかけてくるので、中盤でボールを持っていても積極的にボールを奪いに選手が出てきます。

その圧力を逆手に取るようにボールを持ち運べる高嶺がすごく効いていました。

19分のシーンでは、相手のプレスを逆手にとって入れ替わり、ドリブルで持ち運んで駒井へラストパスを供給しました。

今節でJ1初得点となった高嶺ですが、得点シーンじゃない部分での貢献もかなり大きな選手ですね。

 

ボール非保持での守備

・ピーター・ウタカ恐るべし

今節、京都はかなりピーター・ウタカ選手にボールを集めてきていましたね。

一度ピーター・ウタカ選手に当てて、そこから中盤とWG達が絡んで攻撃してくる、という形に見えました。

そんな中で、ピーター・ウタカ選手のマークである岡村はよくやったと思います。

1対1の局面では、ほとんどやられてなかったんじゃないでしょうか?

それでも、さすが熟練のピーター・ウタカ選手。

そのまま消えてしまうわけではなく、上手くサイドに流れてボールを受けたり、収めることを優先していたところをワンタッチで味方に預けたりと、あの手この手で岡村を困らせていました。

さすがこの歳でいっぱい点取るだけはあるなぁ。

でも、岡村の守備力がめちゃくちゃ高いところも見れましたね。

・交代によってボールを持たれる

61分の31番から8番、4番から11番への交代によって、京都は少し可変気味でボールを回してくるようになりました。

さらに、71分の高嶺の負傷交代も響いて、一気に京都がボールを回せるようになってしまいました。

交代で入った8番を左SB、11番を中央のFWに配置しました。

そして、ピーター・ウタカ選手を左サイドに回して、左の構造を変えてきました。

図のように、8番が高い位置まで上がり、そのスペースを潰さないようにピーター・ウタカ選手が中央へ入ります。

さらに、元々左WGだった18番も8番と被らないように、上手くサイドの幅を取ってきます。

これによって、ルーカスが自陣まで戻らなくてはいけなくなってしまったので、徐々に京都の左サイド、コンサドーレの右サイドから押し込まれるようになってしまいました。

そのままラインを上げられず、前線の2人にただ蹴るだけになってしまったので、73分辺りからセカンドボールを中々拾えなくなり、ボールを持たれてしまう展開になったわけです。

 

ボールを奪った瞬間

・金子の安定感

今節は、裏へのロングボールを狙うことが多かったので、金子の安定感が光りましたね。

裏への飛び出しが素晴らしいのはもちろんですが、ポストプレーの安定感も素晴らしかったと思います。

京都はピーター・ウタカ選手を一番最初に目がけるという戦術でしたが、コンサドーレは金子を最初に狙うということをチーム全体で共有出来ているなと感じました。

48分には、金子の落としから青木が持ち運んでシュートまで持っていくというチャンスがありました。

さらに、50分にも奪ったボールをワンタッチで金子に当てたところから、駒井の仕掛けというシーンがありました。

どちらのシーンも、奪った瞬間にまず金子という決まりごとがチームとして浸透しているので、金子の近くでしっかりとフォローする選手がポジションを取れていたんだと思います。

・福森の左足

58分、ボールを奪った瞬間に、福森が裏の菅へロングボールを送るシーンがありました。

今節の“戦略”通りの攻めですが、福森のロングフィードがエグかったのでご紹介しておきます。

 

ボールを失った瞬間

・岡村対ピーター・ウタカ

今節の京都は、奪った瞬間にピーター・ウタカというのを徹底してきました。

特に序盤は、中盤を省略してロングボールでピーター・ウタカ選手を狙ってきていました。

そこで、岡村がピーター・ウタカ選手との1対1で負けなかったことが大きかったですね。

奪われた瞬間の守備なので、コンサドーレの選手たちは基本的に前線に出払っており、岡村はピーター・ウタカ選手との1対1となる場面が非常に多かったです。

それでも、簡単にボールを収めさせない守備や前を向かせない守備、粘り強い守備が出来ていたと思います。

 

得点シーンについて

戦略と戦術を整理したところで、得点シーンの解説をしていこうと思います。

今節の決勝弾は、高嶺の嬉しいJ1今季初ゴールでした!

高嶺の入って行くタイミングやヘディングシュートは素晴らしかったですが、何よりも福森のボールが素晴らしかったですね。

あんな速いの入れられたら、たまったもんじゃないですよ、DF側は。

それにドンピシャで合わせた高嶺もすごい。

CKを獲得するまでの流れも戦術通りだったので解説したいと思います。

まずは、奪った瞬間に高嶺が少し運んで金子に当てたところから始まります。

そこから、今節再三チャンスを演出しているルーカスへ展開して、折り返しが相手DFに当たってのCK獲得となりました。

“戦術”でもお伝えした通り、高嶺は相手の逆を取るように持ち運ぶドリブルが出来ます。

前向きで奪った瞬間に、高嶺が相手のファーストDFをそのドリブルで躱し、本来金子を見ておくはずだった相手の31番を引き付けることが出来ました。

ここで、高嶺はフリーになった金子にパスを出します。

奪った瞬間に金子というのがチームとして決まっているので、ルーカスは金子からのパスをフリーで受けられるように、相手SBの死角へ事前にポジションを取ることが出来ました。

このように、チームとしての戦術と、選手個人での戦術が上手くかみ合い、得点につながったCKを獲得できたわけです。

 

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私見

もちょ的、今試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

ここで、もちょの独断と偏見で選んだ今試合のMOMを発表したいと思います!

今試合のMOMは…

高嶺 朋樹選手です!

CKからの得点はもちろんですが、奪われた瞬間の切り替えの早さや持ち運ぶドリブルでコンサドーレにとって攻守共に重要な選手だと思います。

得点したCKのきっかけも高嶺選手の持ち運ぶドリブルとパスでしたしね。

すごい!

しかし、71分に負傷交代となってしまいました。

攻守でキーマンとなる選手なので、軽いケガだと祈りましょう…

 

その他にも良い選手が

今節では、岡村選手ですね。

何度もお伝えしていますが、岡村選手がピーター・ウタカ選手との1対1で簡単に負けなかったので、無失点に抑えられたと言っても過言ではありません。

 

ちょっとばかし直してほしい選手

勝ったので、いません!

お見事!

ここまで、コンサドーレをたっぷり贔屓して書いてきたので、少しだけ直してほしいプレーについて書きました。

褒めてるだけのレビューだと嘘くさくなるので、正直なレビューだよと言うことを証明するためです。

ファンの皆様怒んないでください、すいません。

 

まとめ

以上、北海道コンサドーレ札幌 J1リーグ第12節 京都サンガF.C.戦を分析してみた!でした。

この記事のまとめとしては…

〇戦略

  • ハイラインの裏を突く
  • ピーター・ウタカ対策に岡村
  • いつものマンツーマン

〇戦術

●ボール保持

  • いつも通りがより効いた
  • 高嶺の運び

●ボール非保持

  • ピーター・ウタカ恐るべし
  • 交代によってボールを持たれる

●奪った瞬間

  • 金子の安定感
  • 福森の左足

●失った瞬間

  • 岡村対ピーター・ウタカ

〇得点シーン

  • 高嶺の素晴らしいヘディングシュート!
  • 福森の左足ぃ…
  • CKきっかけも高嶺

〇MOM

  • 攻守のキーマン、高嶺選手!

〇その他の良かった選手

  • 守備力の高さに驚いた岡村選手!

ということでした。

ホームで連勝!

高嶺選手の状態が気になりますが、ひとまず勝てて良かったですね。

この記事で、より一層コンサドーレの応援、Jリーグの視聴を楽しんでもらえたら幸いです。

では、また!

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