【北海道コンサドーレ札幌】試合結果を分析!悔しい負けでしたね。【J1リーグ「第13節(VS.鹿島)」】

こんにちは、もちょです。

この記事では「北海道コンサドーレ札幌VS.鹿島アントラーズ(J1第13節)」の試合結果をコンサドーレ目線で分析していこうと思います。

サッカー観戦の初心者さんでもわかりやすいように図も交えて、コンサドーレがどんなサッカーをしているか、何が良くて何が悪かったのか、得点、失点の要因などをご紹介していきます。

コンサドーレの試合をより深く楽しむためのお手伝いが出来たらと思います。

 

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初めに

皆さんはサッカーを観戦する際に、どんなことを楽しみに観戦するでしょうか?

自分の応援するチームの勝利や自分の好きな選手の活躍はもちろん、スタジアムの雰囲気が好きでサッカーはそこまでだけどホームスタジアムには足を運ぶ、という方も多いと思います。

しかし、近年はチームとしての戦略や戦術をしっかり用意して試合に臨むチーム、監督が増えてきています。

そんなチームとしての戦略や、実際に選手たちが行っている戦術を少し知っておくだけで、試合内容をより楽しめると思います。

さらに、それが自分の応援しているチームのことだと、ワクワクしませんか?

そこでサッカー視聴歴11年の僕が、自分の地元チームでもある「北海道コンサドーレ札幌」のJリーグの試合結果を毎節、分析していこうと思います。

コンサドーレの戦略と戦術を知っていれば、試合観戦の際により深く、楽しく応援することが出来ると思います。

前回(第12節)の記事はこちら。

この記事でコンサドーレサポーターはもちろん、Jリーグサポーターの方々もサッカーをより楽しむためのお手伝いが出来れば嬉しいです。

 

初心者さんに向けて

※サッカーにある程度精通してるよ!という方は飛ばしてください。

10節の記事でサッカー視聴、観戦の初心者さん向けに、ここから出てくるサッカー用語をザックリと説明していますので、参考にしてください。

 

戦略と戦術について

これから、戦略と戦術という側面から話を進めていくにあたって、意味の整理と僕なりに戦略と戦術の意味をサッカーに置き換えたものを10節の記事で紹介しています。

こういう考えで語っているよ、ということが分かると思いますので、こちらも参考にしてみて下さい。

 

VS.鹿島アントラーズ

スターティングメンバー

前節に負傷交代となった高嶺選手が普通に先発ですね。

あと、スタメンには関係ありませんが、今節の実況が下田さんということでテンションが上がりました。

 

今試合の戦略

攻撃

攻撃の戦略を読む前に、開幕節の記事で詳しく説明しているコンサドーレの基本的なビルドアップの形を確認していただくと、わかりやすいかと思います。

皆さんも知っての通り、コンサドーレはポゼッションを高め、相手に攻撃の機会を与えないことで守備の時間を少なくする“攻撃は最大の防御”を基本的な考え方としていますよね。

今節は、鹿島がハイプレスをかけてきたのに加えて、図のようにコンサドーレのビルドアップの形と鹿島の4-4-2の守備がハマってしまっていたので、中々上手くビルドアップすることが出来ませんでした。

※黄色実線:選手の動き

特に、鹿島の2トップのファーストディフェンスがかなり上手く、コンサドーレとしては質の低いロングボールで逃げることしかできていませんでした。

そして、奪った瞬間に金子というのを狙っていましたが、しっかりと相手CBが潰しに来ていて中々スムーズに攻撃できない時間が続きましたね。

 

守備

次に、守備面での戦略です。

コンサドーレは基本的にマンツーマン守備をします。

今節はこんな感じでしたね。

状況に応じて、臨機応変にマーク相手を変えますが、基本的には図のようなマークだったと思います。

今節は鹿島が、縦に早い攻撃を徹底してきたのでマンツーマンでハイプレスに出たいコンサドーレは裏を突かれる形になってしまいました。

シンプルにDFラインの裏を狙うロングボールを蹴られることが多く、そのボールを回収した途端に囲まれて、クリアが小さくなったり、高い位置でそのまま奪われてショートカウンターというチャンスを作り続けられましたね。

※ここから先はくどくなるので、~選手の“選手”を省略します。

 

試合中の戦術

ここでは「サッカーを集約すると、この4つの局面で構成されている」とよく言われる“サッカーの4局面”にフォーカスしてお話していこうと思います。

サッカーの4局面とは

  • ボールを保持しての攻撃
  • ボールを失った瞬間
  • ボール非保持での守備
  • ボールを奪った瞬間

の4つの局面のこと

選手たちや監督が今節、この4局面においてどのような戦術を実行し、勝ちに近づけたかをそれが分かるシーンと共にご紹介したいと思います。

 

ボールを保持しての攻撃

・深井が下がって3枚に

“戦略”でお伝えした通り、今節の鹿島のDFとコンサドーレのビルドアップの形はそのままハメられる構造になってしまっています。

守備でハメられたままビルドアップを行った結果、高い位置で奪われて“6分”と早い時間に先制点を決められてしまいました。

その後も鹿島のプレスによって全くボールを回せない時間が続きましたが、15分辺りから深井がDFラインまで下がって3バック気味でビルドアップするようになりました。

図のように、深井が下りたことで3枚になり、相手の2トップを躱せるようになりました。

それでも、深井に対して鹿島の14番と21番のどちらかが状況に合わせて高い位置でプレスをかけてきましたが、これを逆手に取り、金子と駒井が空いたスペースを使う動きをしたことで、14番と21番は出てきづらくなっていましたね。

・高嶺のはがし

深井が下がって、少しボールを持てるようになってきたコンサドーレですが、依然効果的なボール運びは出来ていませんでした。

しかし16分、高嶺が鹿島のハイプレスを躱し田中へ展開。

そこから、裏に抜けだす金子へのスルーパスが出たシーンがありました。

惜しくもラインを割ってしまいましたが、鹿島がハイプレスできている分、一人剥がせばチャンスになるということが証明されたシーンでしたね。

高嶺は相変わらず、ああいうはがして持ち運ぶドリブルが上手いですね。

・同サイドに追い込まれる

コンサドーレが少しづつポゼッション出来るようになってきましたが、鹿島のプレスも相当ハイクオリティで、全くと言っていいほどチャンスがありませんでしたね。

中でも、鹿島の徹底された守備戦術で同サイドに追い込まれてそのまま奪われる、またはクリアさせられるシーンが多くありました。

図は22分のシーンですが、18番が高嶺へのパスコースを切りながら深井までよせ、全体的にコンサドーレの右サイドへ誘導されてパスの出しどころが無くなってしまいました。

この後、深井は宮澤の後ろのスペースにパスを出しますが、40番が猛追してくるので、宮澤は蹴るしかなくなってしまうということです。

このシーンでは40番に当たってコンサドーレボールのスローインとなりましたが、この同サイドに追い込まれる守備に終始手こずっていた印象です。

・交代で変えた

後半開始からトゥチッチと青木を投入したことで、大きく変わりましたね。

トゥチッチと金子の2トップ、青木がトップ下のように振舞い、駒井がボランチに下がりました。

これによって、まずトゥチッチと金子が相手CBと駆け引きをするようになりました。

前半は、相手CBが下がって受けようとする金子と駒井を容赦なく前に出て潰しに来ていましたが、トゥチッチと金子が駆け引きすることで、前に出ずらくなった結果、青木が上手く下がって来てビルドアップを助けられるようになりましたね。

52分には、図のように左サイドでハメられそうになっているところをトゥチッチと青木で助けたところから素晴らしいサイドチェンジがルーカスに通って、最後は青木の決定機というシーンがありました。

※黒実線:グラウンダーパス

さらに、駒井がボランチに下がったことで、セカンドボールを回収出来るようになったことと青木が空けたスペースに走り込んで攻撃に厚みをつけることが出来るようになりました。

 

ボール非保持での守備

・強烈な2トップ

今節はとにかく鹿島の強烈2トップに苦労しましたね。

シンプルなロングボールが多かった鹿島ですが、それでも2トップだけでやり切る力がありました。

56分には2トップだけでゴールまで迫られました。

 

ボールを奪った瞬間

・やっぱり金子

奪った瞬間に光るのはやっぱり金子ですね。

59分には右サイドを単独で突破するシーンがありました。

さらに、82分には金子に当てたところからトゥチッチへ繋いで、最後は中島の惜しいシーンもありました。

・青木ぃぃぃ!

86分に高い位置でボールを奪って、中島が残したところを福森が拾い、金子に当ててその落としからトゥチッチが逆サイドへ丁寧なクロスを送り、最後はフリーの青木が押し込むだけ!というシーンがありました。

結構フリーだったので、決めてほしかったです…

 

ボールを失った瞬間

・21番にやられたぁ

鹿島の戦術は、プレスでハメて奪った瞬間に前線の強烈2トップへシンプルにロングボールというのがベースにあったと思います。

そこで、21番がパスを出す側の選手として躍動していましたね。

ただ前線めがけて蹴るのではなく、しっかりと状況を見ながら少しキープしてタイミングを合わせたり、逆にワンタッチで出してきたりと、コンサドーレとしては手を焼きましたね。

実際に、前半の3失点は21番が生み出したと言っても過言ではありませんでした。

・鹿島の速さについていけず…

今節は、シンプルな球際の勝負やプレーの質で鹿島に上回られている印象でした。

コンサドーレの選手たちのコンディションが悪いのか、鹿島の選手たちが凄いのか、どっちだろう?と思っていました。

そんなことを思っていると、67分、カウンターを食らって戻らなければいけない場面で、コンサドーレの選手たちの戻りがとても遅いことに気付きました。

そのシーンは、結果的に得点されることはありませんでしたが、一時的に2対4の数的不利な状況を作られてしまっていました。

このシーンを見て、鹿島の選手たちが凄いのはもちろんだけど、コンサドーレの選手たちのコンディションにも問題があったということが分かりました。

実際に試合後のインタビューで、ミシャ監督が札幌との寒暖差がキツイみたいなことを言ってたんだとか。

選手たちを守る意味での答え半分、ホントに気候がキツイの半分なんでしょうね。

 

得点シーンについて

戦略と戦術を整理したところで、得点シーンの解説をしていこうと思います。

今節は4失点を喫しましたが、菅選手の得点で一矢報いることが出来ましたね!

それも、得意の左足ではなく右足での無回転シュートでした。

利き足じゃなかったから、良い感じで力を抜いて打てたんですかね。

そして、菅選手にボールを届けるまでの流れも素晴らしかったですね。

まずは駒井選手から金子選手への縦パス!

駒井選手がルーカス選手に展開するように見せて、金子選手への縦パスを選んだことによって、相手のDFは金子選手のポストプレーを潰すことが出来ませんでした。

次に、金子選手のキープから左でフリーだった菅選手への浮き球のパス!

金子選手が少しキープすることで中央に人を集め、菅選手をフリーにすることが出来ました。

最後は菅選手の意表を突くカットインですね。

左利きということもあって、今までの試合では縦に突破することが多かった菅選手ですが、今節は思い切ってカットインを選びました。

次節からは、縦突破とカットインの両方があるということを相手が意識しないといけないので、より菅選手の個人技が活きてきそうですね。

 

失点シーンについて

4失点中、前半の3失点はボールを奪われてから鹿島の速い攻撃に対処できなかったことに加えて、選手のクォリティの高さを存分に見せつけられた失点となってしまいました。

ビルドアップをハメられている状態で、無理にボールを回そうとするとああいうことになりますね。

4失点目は球際の勝負で後手に回ったことから、ファウルを取られてそのセットプレーからの失点でした。

でも、4失点目は鹿島のキッカーと合わせた17番が凄かったです…

 

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私見

もちょ的、今試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

ここで、もちょの独断と偏見で選んだ今試合のMOMを発表したいと思います!

今試合のMOMは…

青木 亮太選手です!

後半開始から投入されましたが、下がってビルドアップを助ける役割とフィニッシュの位置にいるということが徹底されていました!

青木選手とトゥチッチ選手によってコンサドーレが蘇ったと言っても過言ではありませんね。

すごい!

 

その他にも良い選手が

今節では、トゥチッチ選手ですね。

前半のシャビエル選手にはなかったような相手CBとの駆け引きをすることで、他の選手たちを助けていました。

高さがあるのでロングボールのターゲットにもなれるというところも強みですね。

 

ちょっとばかし直してほしい選手

今節の直してほしい選手は…

青木選手です!

あれ、MOMに選んだのに直してほしいところあるの?と思うかもしれませんが、皆さんも今節は特に思ったんじゃないでしょうか。

「決めてくれぇ、青木ぃ」って…

そうです、青木選手の直してほしいところはシュートですね。

ビルドアップの循環を良くしたり、ゴール前に入って行く動きは素晴らしいんですが、フリーで外す機会が多いですよね。

今節も2点分ぐらいは外してるんじゃないでしょうか。

でも、そこまで行けているということは素晴らしい選手ということにもなるので、後は決めてくれるだけですね!

ここまで、コンサドーレをたっぷり贔屓して書いてきたので、少しだけ直してほしいプレーについて書きました。

褒めてるだけのレビューだと嘘くさくなるので、正直なレビューだよと言うことを証明するためです。

ファンの皆様怒んないでください、すいません。

 

まとめ

以上、北海道コンサドーレ札幌 J1リーグ第13節 鹿島アントラーズ戦を分析してみた!でした。

この記事のまとめとしては…

〇戦略

  • プレスにハマる
  • 裏を突かれ後手後手に

〇戦術

●ボール保持

  • 深井が下がって3枚に
  • 高嶺のはがし
  • 同サイドに追い込まれる
  • 交代で変えた

●ボール非保持

  • 強烈な2トップ

●奪った瞬間

  • やっぱり金子
  • 青木ぃぃぃ!

●失った瞬間

  • 21番にやられたぁ
  • 鹿島の速さについていけず…

〇得点シーン

  • 菅のスーパー右足

〇MOM

  • ビルドアップを変えた青木選手!

〇その他の良かった選手

  • 相手CBとの駆け引きで周りを助けたトゥチッチ選手!

〇直してほしい選手

  • 青木の決定力

ということでした。

点差的には大敗のような結果となりましたが、後半からはコンサドーレの試合でしたし、いくつも決定機を作っていたのであとは得点してくれるだけですね。

後半の流れなら同点、逆転も夢じゃなかったと思います。

この記事で、より一層コンサドーレの応援、Jリーグの視聴を楽しんでもらえたら幸いです。

では、また!

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