【北海道コンサドーレ札幌】試合結果を分析!大きい勝ち点1【J1リーグ第30節(VS.横浜・F・マリノス)】

こんにちは、もちょです。

実に9試合ぶりにコンサドーレの試合分析を再開しようと思います!

今回は「北海道コンサドーレ札幌VS.横浜・F・マリノス(J1第30節)」です!

サッカー観戦の初心者さんでもわかりやすいようにコンサドーレがどんな戦略を立て、どんな戦術を駆使して戦ったのかをご紹介します!

さらに、今節では何が起こっていたのか?などをトピックにして、具体的にそれが起こったシーンを例に解説しようと思います。

最後には私見として、個人的MOMやちょっとばかし改善して欲しい選手についての紹介もしていますので、ぜひ読んでいってください!

この記事でコンサドーレの試合をより深く楽しむためのお手伝いが出来たらと思います。

前回(第21節)の記事はこちら。

 

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初めに

皆さんはサッカーを観戦する際に、どんなことを楽しみに観戦するでしょうか?

自分の応援するチームの勝利や自分の好きな選手の活躍はもちろん、スタジアムの雰囲気が好きでサッカーはそこまでだけどホームスタジアムには足を運ぶ、という方も多いと思います。

しかし、近年はチームとしての戦略や戦術をしっかり用意して試合に臨むチーム、監督が増えてきています。

そんなチームとしての戦略や、実際に選手たちが行っている戦術を少し知っておくだけで、試合内容をより楽しめると思います。

さらに、それが自分の応援しているチームのことだと、ワクワクしませんか?

そこでサッカー視聴歴11年の僕が、自分の地元チームでもある「北海道コンサドーレ札幌」のJリーグの試合結果を毎節、分析していこうと思います。

コンサドーレの戦略と戦術を知っていれば、試合観戦の際により深く、楽しく応援することが出来ると思います。

前回(第21節)の記事はこちら。

コンサドーレサポーターはもちろん、Jリーグサポーターの方々もサッカーをより楽しむためのお手伝いが出来れば嬉しいです。

 

初心者さんに向けて

※サッカーにある程度精通してるよ!という方は飛ばしてください。

10節の記事でサッカー視聴、観戦の初心者さん向けに、ここから出てくるサッカー用語をザックリと説明していますので、参考にしてください。

 

戦略と戦術について

これから、戦略と戦術という側面から話を進めていくにあたって、意味の整理と僕なりに戦略と戦術の意味をサッカーに置き換えたものを10節の記事で紹介しています。

こういう考えで語っているよ、ということが分かると思いますので、こちらも参考にしてみて下さい。

 

VS.横浜・F・マリノス

スターティングメンバー

菅選手がCBで先発!

小柏選手と金子選手がスタートから一緒にプレーするのは楽しみですね。

WBがどっちも逆足なのでカットインシュートを狙いやすいのが攻撃的でいいですね。

 

今節の戦略と戦術

戦略

第10節の記事でも説明していますが、戦略とは勝利のために試合前から練っておく相手への対策や攻撃の仕方、守備の仕方などなどです。

なので、当然試合中に変えることもありますし、相手によっては戦略がハマってそのまま押し切れちゃうなんてこともあると思います。

皆さんも知っての通り、コンサドーレはポゼッションを高め、相手に攻撃の機会を与えないことで守備の時間を少なくする“攻撃は最大の防御”を基本的な考え方としています。

相手によって多少変えることはあるんでしょうが、コンサドーレの戦略のベースは毎試合これですね。

今節も、しっかり繋ぐことを意識しながら試合に入っていたように見えました。

いわゆるミシャ式の形でビルドアップをして、サイドのWBが仕掛けるという戦略でしたね。

それに加えて今節は、WBを金子選手とルーカス選手という仕掛けるのが得意な選手にすることで、攻撃的に行こうという狙いが見えました。

守備に関してもいつも通りのマンツーマン気味の守備でしたね。

相手のエースFW、今回は11番を岡村選手がしっかり潰すというのもいつも通りです。

戦術

戦術についても第10節の記事で説明しています。

ザックリ言うと、勝つために試合中実際に行うプレーや、監督の指示などです。

相手がこちらの戦略に対して対抗策を打ってきたり、シンプルに個人技の面で上回られたりなどなど、勝つためには試合中に変えなければいけないことが多々出てきます。

まさに今節は、戦略を潰されたところで戦術的変更を行い、上手くいった試合でした。

いつもコンサドーレが戦略として持っているミシャ式サッカーのビルドアップの形“4-1-4-1”に対して、相手は“4-4-2”の形でプレスをハメてきました。

序盤はこのプレスにやられてボールをただ前に蹴ることしかできませんでした。

一見、菅野選手を使ってサイドへのロングボールで逃げられているように見えましたが、その後が全くつながっていなかったですね。

実際にチャンスはほとんど作れていませんでしたし。

さらに、前に蹴ったボールに対して前線からプレスをかけて奪いに行く、これも戦略であるマンツーマンからの激しい守備ですが、マリノスの選手たちの圧倒的な個人技術の前に難なく躱されるシーンが続いていました。

質の悪いロングボールを蹴らされて回収され、奪いに行っても技術で躱されるという、見事に戦略が効かない押し込まれる展開でした。

そこで活きてくるのが戦術です。

今節は3つの戦術がハマったと思います。

まず、1つ目は守備を少し引き気味に変更してカウンターを狙い始めた点です。

奪いに行っても躱されるのなら前線からのプレスをやめて少し引いた位置で待ち構えるような守備をして、カウンターで攻撃した方がチャンスになりますからね。

実際に、金子選手とルーカス選手の両WBがサイドチェンジからチャンスを作るシーンが徐々に増えていきました。

2つ目は、田中選手と菅選手の立ち位置を上げたことです。

ミシャ式サッカーのビルドアップ時にはSBの位置を取るこの2選手。

プレスをハメられた状況ではパスコースを提供しようとして下りて来てしまい、逆に相手WGがプレスに来やすいような立ち位置を取ってしまっていましたが、途中から相手のWGの後ろを取る高い位置で待つように変わっていました。

※先ほどの図のようなプレスをハメられる形から下図のような立ち位置に

なので、相手WGは少し後ろを気にしながらの守備になってプレスが弱まりましたね。

最後に3つ目です。

3つ目は、ビルドアップの際に2CBの位置を取ることが多い岡村選手、高嶺選手が相手の10番と11番のプレスを剥がしてからパスを出せるようになったことです。

2CBの位置を取ることが多いので、一番ボールに触る機会が多かったこの2選手ですが、10番と11番が猛然と追ってくるので、中々いい形でパスをつなげることが出来ていませんでした。

しかし、監督の指示なのか徐々に慣れてきたのかは分かりませんが、10番と11番が追ってきても、それを剥がして少し運んでからパスを出すように変わりました。

これによって、ボールホルダーをフリーにしたくない相手は慌ててWGの選手が出てくることになります。

先ほどお伝えした通り、相手WGは後ろを気にしながら守備をしているので、図のように岡村選手や高嶺選手までの距離が遠い状況です。

ここで、2つ目の戦術が効いてくるわけですね。

自分のマークを捨てて出てくるとボールホルダーに対しても自分のマークに対しても中途半端になってしまいます。

そうすると、相手は全体的に同サイドにスライドしなければいけません。

図からも分かる通り、逆サイドが大きく空いて金子選手やルーカス選手が1対1を仕掛けられる状況が出来上がりますね。

このように、戦術的な変更をすることでかなり押されていた序盤から徐々に攻勢を強めて、コンサドーレペースの試合にしていったわけです。

それでも、コンサドーレペースの中であわやというシーンをいくつも作ってきたマリノスはさすが現在首位のチームって感じですね。

※ここから先はくどくなるので、~選手の“選手”を省略します。

 

今節のトピック

ここでは、今節に起こったことをいくつかピックアップして具体的なシーンを例にご紹介していこうと思います!

 

両キーパーのビッグセーブ

今節は両キーパー共に好セーブ連発でしたね!

まずは38分。

後ほども触れますが11番に当てられて中に寄った所をサイドに展開、そこから素晴らしいクロスを入れられるシーンが多かった今節。

このシーンも同じような形でサイドから素晴らしいクロスが入って来て完璧に合わせられますが、菅野さんがスーパーセーブ!

今度は相手キーパー。

44分にセットプレーの流れから高嶺の素晴らしいクロスを岡村がダイビングヘッドで流し込みますが、相手キーパーのスーパーセーブ!

岡村のヘディングが完璧だっただけに悔しかったですね。

岡村、高嶺が剥がす

“戦術”でもお伝えしましたが、途中から岡村と高嶺が相手の10、11番を剥がしてからパスを出すようになりました。

25分には高嶺がターンを試みますが上手くいかず。

ゴール前で奪われてシュートを打たれてしまいました。

続く27分にまた同じような位置で相手を躱そうとしました。

ヒヤッとしましたが、これは見事に成功しましたね。

そこから右サイドへ展開して、溜めを作ったことで左のルーカスがシュートまでいけました。

その前に失敗してるのにすぐまたそのプレーする高嶺のメンタルすげぇな、と思いました。

でも、成功すれば大チャンスになる構造になっていることは“戦術”で説明した通りです。

なので、監督からそういう指示が出てたのかもしれませんね。

次は岡村です。

42分に岡村の剥がしからまたサイドチェンジでチャンスまでいきましたね。

一度ルーカスに振ってから、最後は金子のフィニッシュでした。

今節は金子とルーカスのどちらかが仕掛けて、もう一方がフィニッシュするっていう形が多かったですね。

97分には岡村が剥がそうとして失敗したところから一気にゴール前でピンチになってしまいました。

戦術的にそういう指示が出ていたとしても、時間帯は考えてほしいなぁ、と思いました。

こう整理してみると、2選手とも1成功1失敗だったんですね。

それでも、結構印象に残ってたのでそれだけ大きなチャンスにもつながるしピンチにもなるってことですね。

金子、ルーカスの攻撃的WB

攻撃的WBとは言っても、守備をしっかりしたシーンもあります。

特に序盤は押し込まれていたこともあって、金子の守備が光っていましたね。

8分、金子がしっかり最終ラインまで戻って、裏のカバーまでしていました。

それとは逆に10分のルーカスが裏を空けちゃったシーンはかなりヒヤッとしました。

そして、今節一番と言っていいほど効いていたこの2選手の仕掛けのシーンについてです。

22分には小柏の個人打開からルーカスのシュート!

ルーカスを左に置いている効果が出ました。

ルーカスは右サイドよりも圧倒的に左サイドの方がフィニッシュの位置に入って来る回数が多いですね。

77分にも奪ってからの速い攻撃でルーカスから金子へ展開。

金子がカットインしてシュート!

これは相手キーパーの好セーブに阻まれましたが、かなり良いシュートでしたね。

このWBからWBの形は今節ホントによく見るシーンの一つでした。

中央を起点の攻撃でやられる

今節は中央の11番に収められることによって、空いたサイドに展開され、そこから高精度のクロスで何度もチャンスを作られてしまいました。

いくつかそのシーンを紹介したいと思います。

17分、素晴らしいクロスから11番がループ気味のヘディングシュートを放ちましたが、これは運よく外れてくれました。

決められるかと思いましたね。

60分にはサイドの裏に抜けられて、これもまた素晴らしいクロスが入ってきました。

完全に通ったと思ったら、田中がギリギリでクリア。

さすが田中というシーンでした。

もう試合が終わろうかという98分にもも事なクロスが入って来ましたが、交代で入っていた中村がギリギリで足を延ばしてクリアしてくれました。

勝ち点1はデカい!

何はともあれ、残留争いを気にしているチームがこのリーグ終盤で現在首位のチームにアウェイで勝ち点1を取れたことはかなりデカいですね。

序盤は、「これは今日は大変だぁ」と思っていましたが、あれよあれよとコンサドーレペースの試合になりました。

試合内容的には1点取って勝って欲しかったですが、負けなかっただけ良しとしましょう。

田中の守備力とか、駒井はやっぱり目立たないところでもさすがの働きだなぁとか、興梠は安定感が段違いですね、とかとか…

他にも細かいトピックは色々とありましたが、全て書いているととんでもなく長くなってしまうので、絞ってしまいました。

とにかく、勝ち点1はデカい!

 

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私見

もちょ的、今試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

ここで、もちょの独断と偏見で選んだ今試合のMOMを発表したいと思います!

今試合のMOMは…

田中 駿汰選手です!

間違いなく金子、ルーカス両WBが大活躍の今節でしたが、あえて田中選手にさせてもらいました。

破壊力抜群のマリノスに対して1点も取られなかった守備陣の中で一番良かったのが田中選手だからです。

クロスの対応はいつも以上に読みと反応が鋭かったですし、相手WGとの対人も流石の対応でした。

そして、特に素晴らしかったのは岡村選手が空けたスペースのケアですね。

11番に結構振り回されていた岡村選手。

下りて行った11番に付いていってもワンタッチで躱されたり、キープされたり、空中戦でも競り合いまで持っていってもらえなかったりと、正直あまり上手くいってはいませんでした。

そんな岡村選手の分もケアしながら自分のテリトリーも守り切るという大仕事をやってのけた田中選手が今節の個人的MOMです!

すごい!

 

その他にも良い選手が

今節では、やはり金子、ルーカス選手の両WBですね。

チームとしてこの2選手にボールを集めようとしていたのもありますが、何度ここからチャンスを作ってくれたか分かりませんね。

特に、お互いがしっかりとフィニッシュの位置に入ってきているのが素晴らしかったと思います。

 

ちょっとばかし直してほしい選手

今節は特に目立って直してほしい選手はいませんでした!

というよりは、楽しく試合を観過ぎてそんなこと気にしていませんでした(笑)

ここまで、コンサドーレをたっぷり贔屓して書いてきたので、少しだけ直してほしいプレーについて書きました。

褒めてるだけのレビューだと嘘くさくなるので、正直なレビューだよと言うことを証明するためです。

ファンの皆様怒んないでください、すみません。

 

まとめ

以上、北海道コンサドーレ札幌 J1リーグ第30節 横浜・F・マリノス戦を分析してみた!でした。

久しぶりに試合分析の記事を書きましたが、やっぱりコンサドーレの試合をちゃんと考えながら観るのは楽しいですね!

今節は点が入らないのが不思議なくらい、お互いにチャンスを作り合った試合でしたね。

両キーパーの活躍が凄かったです。

それにしても、興梠は置いておいて小柏、金子、駒井、田中が今のところ各ポジションで頭一つ抜けてますね。

Wカップにサプライズ選出ないかなぁ。

無いか…

この記事で、より一層コンサドーレの応援、Jリーグの視聴を楽しんでもらえたら幸いです。

では、また!

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