【北海道コンサドーレ札幌】0-1敗戦。ゴラッソという魔法が解けた日|試合レビュー【J2第34節】

こんにちは、もちょです。

今シーズンも、昨シーズン同様に北海道コンサドーレ札幌の試合をレビューしていきます!

今回レビューするのは…

北海道コンサドーレ札幌VS.「水戸ホーリーホック(J2第34節)」

J2リーグ第34節、北海道コンサドーレ札幌はホームで水戸ホーリーホックと対戦。

ため息と、そしてサポーターなら誰しもが考えたくない一言。

「やっぱりか…」

ボール支配率という数字の上では、主導権を握っていた試合。しかし、試合巧者の水戸が仕掛けた「ボールを持たせる」という巧妙な罠に、為す術もなくはまってしまいました。

ここ数週間、チームを救い続けてくれたキャプテンの魔法のような左足。

そのゴラッソという、あまりにも美しく、しかし脆い幻想が解けてしまった時、目の前に現れたのは…

なぜ、ボールを持てば持つほど、ゴールは遠ざかってしまったのか。

なぜ、修正できるはずの守備の欠陥は、放置され続けているのか。

この敗戦は、単なる勝ち点3の喪失ではありません。チームが抱える構造的な課題を、あまりにも残酷な形で我々に見せつけた一戦でした。

この記事では、スタッツだけでは見えてこないこの試合の本質を、戦術的な側面から紐解いていきます。

※前節の記事はこちら

※岩政監督解任についての記事はこちら

 

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試合情報とスコアの振り返り

日時・会場

2025年10月26日(日)@大和ハウスプレミストドーム

試合結果

北海道コンサドーレ札幌 0 – 1 水戸ホーリーホック

スタメン

スタメンのポイント

宮の復帰以外は特に変わりなく。

  • 長谷川・西野は安定のスタメン
  • 宮が中央CBに入り、浦上がお休み
  • スパチョークもスタメン入り
  • 浦上無しで、地上で繋げるか…?

 

基本フォーメーション

試合の流れ

試合は、序盤からコンサドーレがボールを保持し、水戸がブロックを敷いて守るという展開で進みました。

水戸はコンサドーレにボールを持たせる戦い方を選択。コンサのDFラインまでプレスに来ないのが何よりの証拠でした。

コンサドーレはサイドチェンジや裏へのボールを使い、相手陣内へ前進するシーンを作るものの、フィニッシュの局面で精度を欠き、決定機を作り出すには至りません。

逆に水戸は、コンサドーレの曖昧なプレスをいなしながら、少ないチャンスを確実に狙っていました。

そんな中、水戸の8番の素晴らしいドリブルとシュートが炸裂。先制を許してしまいます。

その後もボールは持てますが、相手ゴールには迫れず。

最後まで水戸の堅い守備をこじ開けることはできず、タイムアップ。

ホームで、手痛い0-1の敗戦となりました。

 

※僕の戦術分析の“土台”となった本です。

 

戦術ポイント

水戸の術中にはまった攻撃

今節、コンサドーレの攻撃は、水戸の掌の上で踊らされているようでした。

水戸は4-4-2のコンパクトなミドルブロックで中央を固め、「どうぞ、DFラインではご自由にボールを回してください」という明確なプランを持っていました。

「ボールを持たせる」ってやつですね。完敗だった仙台戦もまさにこれでした。

対して、コンサドーレは大きなサイドチェンジで近藤を活かす攻撃で活路を見出そうとします。

しっかり左右に揺さぶって、相手の4枚のDFラインの大外に上手くスペースを作り出し、そこを使えていました。この攻撃は結構効いていましたよね。

しかし、水戸はすぐさま修正。左SHの8番を近藤に付かせ、時には5バックのように振る舞うことで、コンサドーレの頼みの綱を封じ込めてきました。

相手が用意してきた作戦に完全にハマり、逆にこちらの効いていた攻撃を対策されたことに対して、最後まで明確な対策を打ち出せませんでした。

 

解決されなかった構造的欠陥

またまた、守備面での問題です。

前からプレスに行こうという意志は見えましたが、その設計は相変わらず曖昧なまま。

もうさんざん言及していますが、一向に治る気配はなしですね。

今までの試合で、具体的にどう問題だったかは過去記事を読んでみて下さい。

そして、最も深刻なのが今日の試合。

プレスにいけばハマるのに!いけない!整理されていないから!って画面の前で何回思ったんでしょう…

具体的に説明します。

まず、水戸はボール保持時に片方のSBが高い位置を取って、もう片方のSBはDFラインに残る可変を採用していました。※その他の選手も含めて、詳しい可変後フォメは画像にて

それに対して、コンサドーレはワントップ+シャドーの3枚でプレスに行くことが出来ます。

さらに、水戸の可変によって、捕まえるべき選手がより明確な形になりました。

このまま選手たちが、自分が捕まえるべき相手と、プレスに行くタイミングを共有出来ていれば、嵌めることが可能でした。

今までの試合の中で最も分かりやすく嵌められる構造だったんですね。

しかし、コンサドーレはプレスに行けませんでした。整理されていないから。

WBが、相手の上がる側のSBまで出て行く、逆に残る側のSBにはそのままシャドーがプレス、などなど…

具体的・明確に指示がないからピッチ内の選手たちは迷ってしまうんですね。

外から観ていても、明確じゃないポイント、明確に「出来ていない」ポイントが多数ありました。

これは前節でも、前々節でも、前前前節でも起こっていた現象であり、修正できていない、いや、「修正できない」ということになります。

曖昧なままプレスに行くから中盤のスペースが空いてしまう…

これ、整理出来ないなら、いっそプレスに行かずにブロックを敷いて守った方が良いと思います。

行くなら後ろが連動する、行かないなら潔く引いて守る。この意思統一がなされない限り、失点のリスクは大きいままです。

そして、攻撃面でもフィニッシュの局面における精度とアイデアの不足という、根深い問題が改めて露呈した今、守備まで崩壊するとなると、勝ちに結び付けるのはかなり難しくなりますね。

 

※僕の戦術分析の“土台”となった本です。

 

※この本の紹介記事はこちら。

 

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ):高嶺 朋樹

厳しい敗戦の中で、MOMを選ぶのは難しいですが、僕は高嶺を推したいと思います。

攻守に渡って気持ちのこもったプレーを続けてくれましたし、最近のゴールラッシュで相手に警戒されながらも、それを逆手にとってボールを散らし、何とか攻撃の起点になろうと奮闘していました。

近藤も、相変わらずドリブルで仕掛ける意欲と怖さがありましたが、チームとして彼らを活かす次の策がなかった。

それが、この試合の全てだったように思います。

 

得点シーン

水戸1点目

 

サポーターとしての感想

0-1敗戦。

「やっぱりか…」というのが、正直な感想です。

高嶺のゴラッソという魔法が解けてしまえば、こういう試合になるだろうと。

ボールを持たされて、守りを固められると、フィニッシュの工夫やアイデア、精度が足りずに一点が遠い。この展開は、仙台戦で見た光景と全く同じ。

水戸は、コンサの弱点を明確についてきた、やはり上位チームは違うな、と改めて思わされました。

この敗戦で気づいたわけではありませんが、改めて浮き彫りになったのは、攻撃の最後の局面があまりに物足りな過ぎるという問題です。

岩政前監督が解任された時、「なぜ監督だけのせいにするのか」と思いました。

ボールを前に運べているのに、選手たちが決めきれない。そんな試合は、これまでも沢山あったはずです。

「攻撃的サッカーをやれていないから」

これが意味するものが「点を獲れていないから」という短絡的な考えなのであれば、この問題は、監督一人を交代させるだけで解決するほど、簡単なものではないのかもしれません。

 

 

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まとめ

この日の敗戦で、一つの事実が、あまりにも明確になりました。

それは、今のコンサドーレが「高嶺のゴラッソ」という、あまりにも強力な個人技に“依存”していたということです。

前進は出来る、ボールを保持して押し込める…が!

点が獲れない!では意味がないということですね。

相手の術中にハマり、対策も打てないまま、こちらの武器は研究され、封じられる。そして、高嶺の左足が封じられた時、チームにはもう点を取る手段が残されていませんでした。

この手痛い一敗で、今シーズンの昇格は絶望的になりました。クラブとして来シーズンこそ本気で昇格を目指すなら、まずは監督選びから、その本気度を示してほしいと、切に願います。

この課題に、監督とチームがどう向き合っていくのか。

これからも、見守っていきたいと思います。

試合のポイントまとめ

  • 水戸の用意した4-4-2ミドルブロックの術中にハマり、攻撃が完全に機能不全に。
  • 守備における「曖昧なプレス」と、攻撃における「フィニッシュの精度不足」という、構造的な課題が改めて露呈。
  • 高嶺の個人技という強力な武器を封じられた時、チームとして次の有効な手を打てなかった。
  • この敗戦により、昇格は絶望的に。来季を見据えたチーム作りが問われる。

※前節の記事はこちら。

 

※noteではコンサドーレについて、もう少し踏み込んだ内容を執筆しています

 

(こちらのサイトでコンサドーレの全試合結果を確認いただけます)

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