【北海道コンサドーレ札幌】仙台に0-3完敗。“上位互換”との力の差|試合レビュー【J2第31節】

こんにちは、もちょです。

今シーズンも、昨シーズン同様に北海道コンサドーレ札幌の試合をレビューしていきます!

今回レビューするのは…

北海道コンサドーレ札幌VS.「ベガルタ仙台(J2第31節)」

J2リーグ第31節、北海道コンサドーレ札幌はホームでベガルタ仙台と対戦しました。

前節、主力不在の逆境を乗り越え劇的な勝利を収めたコンサドーレ。

その勢いを持って上位チームに挑みましたが、待っていたのは0-3という厳しい現実でした。

今回は、なぜここまで力の差を見せつけられる結果となったのか。

試合内容を冷静に振り返り、その敗因と今後の課題を探ります。

 

※前節の記事はこちら

※岩政監督解任についての記事はこちら

 

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試合情報とスコアの振り返り

日時・会場

2025年9月27日(土)@大和ハウスプレミストドーム

試合結果

北海道コンサドーレ札幌 0 – 3 ベガルタ仙台

スタメン

31戦目のスタメンはこちら!

スタメンのポイント

前節の良い流れを踏襲。

  • マリオがベンチに戻るが、白井がトップに
  • 青木とスパチョークのシャドー
  • 前節絶好調の木戸も継続
  • 家泉の中央CBはどうか?

 

お互いの基本フォーメーション

コンサドーレ

 

ベガルタ仙台

 

試合の流れ

序盤の攻防と仙台の練度

前節の良い流れを踏襲し、白井のワントップを継続したコンサドーレ。

立ち上がりからいつも通り、前から積極的にプレスをかけ、ロングボールを蹴って、回収から相手陣地でプレーしようと試みます。

しかし、同じくスペースを狙う攻撃を軸とする仙台は、一枚も二枚も上手でした。

セカンドボールの回収率や球際の寄せの速さでコンサドーレを上回り、思うように攻撃の形を作らせてもらえません。

やりたいサッカーは似ていますが、その練度に大きな差があることを感じさせられる序盤となりました。

先制点と仙台の戦術変更

完全に後手に回る中、40分に仙台に先制点を許してしまいます。

すると、それまで激しく前からプレスに来ていた仙台は、まるでスイッチを切り替えるかのように戦術を変更。

4-4-2のコンパクトな守備ブロックを敷き、中央を徹底的に固める守りに入ります。

仙台の2トップがコンサドーレのCBにプレスをかけに来なくなったのが証拠です。

これに対し、コンサドーレは完全に攻め手を失ってしまいました。

修正なき後半と重い追加点

前半の終盤、48分には、とんでもない直接フリーキックを決められ、リードを2点に広げられてしまいます。

前半の内容が明らかに上手くいっていなかっただけに、後半開始からの修正が期待されましたが、メンバー交代はなく、戦い方にも大きな変更は見られませんでした。

遅すぎた交代策と試合終了

60分、ようやく中村、宮澤、マリオを一気に投入する3枚替えを行いますが、時すでに遅し。

宮澤の投入で地上での繋ぎにリズムは出たものの、固められた仙台の守備ブロックを崩すには至らず、流れは変わりません。

そして83分、カウンターからダメ押しの3点目を決められ、勝負あり。

最後まで仙台の掌の上で戦わされた、厳しい90分間となりました。

 

※僕の戦術分析の“土台”となった本です。

 

戦術ポイント

練度の差を見せつけられた強度

この試合、勝敗を分けた最大の要因は、両チームの球際の強度の差でした。

あとは、このサッカーをやり慣れているかどうかの差。

コンサドーレもいつも通りに前にロングボールを蹴って、セカンドボールを回収し、相手陣で攻撃を始めようとしますが、仙台の素早い戻りと強度の高さにより、チャンスが出来ず。

逆に仙台は、裏のスペースを上手く狙いながら、99番を起点とした「相手陣でのプレー」を徹底。

コンサドーレの生命線である「蹴って、回収」のサイクルを、相手にそっくりそのままやられてしまった形です。

攻略できなかった仙台の「ミドルブロック」

先制後の仙台が見せた4-4-2のミドルブロックは、まさに鉄壁でした。

DFラインにボールは持たせてくれるものの、パスの出しどころを完全に限定。

コンサドーレは左右に揺さぶろうにもスピードが遅く、サイドチェンジも少ないため、仙台の守備スライドが余裕で間に合ってしまいます。

スペースを消され、得意の裏へのボールも仙台DFの戻りの速さの前にチャンスにはならず、八方塞がりの状況でした。

停滞したボール回しと前進できなかったビルドアップ

ボールを持たされる時間が長くなる中、コンサドーレのビルドアップは完全に停滞していました。

特にDFラインでのボール回しにおいて、WBとのパスコースが繋がっておらず、効果的に大外を使えません。

たまに高嶺がDFラインに下りて4枚でボールを回す際には前進できる場面もありましたが、全体を通して、固められた相手をどう崩すかという引き出しの少なさを露呈してしまいました。

(光明)近藤の守備面での成長

厳しい試合内容の中で、数少ない光明となったのが右WB近藤の守備対応です。

逆サイドからのスルーパスで裏を取られるシーン(4分と34分のシーンが印象的)で、しっかりと中に絞ってカバーに入る動きが見られました。

攻撃面での破壊力に加え、こうした守備での貢献度が高まれば、WBとしての近藤の価値はさらに高まるでしょう。

 

※僕の戦術分析の“土台”となった本です。

 

※この本の紹介記事はこちら。

 

印象に残った選手

近藤

チームが苦しむ中、守備での成長を見せた点は大きな収穫。4分や34分のカバーリングは見事でした。

攻撃面でも彼の推進力は脅威になっていただけに、仙台が近藤を徹底的にマークしてきたのも頷けます。

途中から仙台のボランチが左右逆になっていました。(10が右、6が左に変わった)

これは、おそらくですが、近藤の個人打開力に対する対応策だったんだと思います。

守備的なタイプの6番を近藤側に置くことで、近藤に対して常に2人でマークすることを徹底していました。

 

高嶺

劣勢の展開でも、中盤でのフィルター役として孤軍奮闘。

高嶺が下りてビルドアップを助ける場面では、チームの攻撃に少しだけ光が見えました。

 

宮澤

途中出場ながら、足元にボールが収まるとチームにリズムが生まれました。

地上戦で打開したい場面での宮澤の出場は、今後もコンサドーレのオプションとして持っておきたいですね。

 

得点シーン

仙台1点目

 

仙台2点目

 

仙台3点目

 

サポーターとしての感想

0-3で完敗!

これほど力の差を感じさせられた試合は久しぶりかもしれません。

全体を通してボールを持たされ、何もできずに負けた印象です。

やりたいサッカーが似ている中で、完全に相手が「上位互換」でした。練度の差を見せつけられましたね。

新監督のサッカーはまだ5試合目。

時間がかかるのは分かっていますが、昇格を目指す上では悠長なことは言っていられません。

特に、前半あれだけ上手くいかなかったのに、後半開始から修正がなかった点は非常に心配です。

この敗戦から何を学び、どう修正していくのか。チームの真価が問われます。なんとか、

プレーオフ圏内には食らいついてほしい…。

 

 

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まとめ

ベガルタ仙台戦は、攻守において相手に上回られ、チームとしての現在地を痛感させられる厳しい敗戦となりました。

やりたいサッカーの方向性は見えつつも、その練度と、劣勢時の修正力に大きな課題が残ります。

この完敗をただの1敗で終わらせるのではなく、チームがもう一段階成長するための重要な教訓としなければなりません。

この悔しさをバネに、次節どのような戦いを見せてくれるのか。チームの修正力に注目です。

試合のポイントまとめ

  • 仙台に0-3で完敗。攻守にわたり力の差を見せつけられる。
  • 強度で劣り、セカンドボールを支配され後手に回る。
  • 先制された後、仙台の堅い守備ブロックを最後まで崩せず。
  • 後半開始時の修正がなく、交代策も後手になり流れを変えられなかった。
  • ビルドアップが停滞し、攻撃の形を作れなかったのが最大の課題。
  • 近藤の守備での成長など、わずかな光明もあった。

 

※前節の記事はこちら。

 

※noteではコンサドーレについて、もう少し踏み込んだ内容を執筆しています

 

(こちらのサイトでコンサドーレの全試合結果を確認いただけます)

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