【北海道コンサドーレ札幌】これから改善すればもっと良くなる点を戦術や選手起用から分析、まとめ

こんにちは、もちょです。

この記事は後編です!

前編はこちら。

後編の今回では、個人的に思うコンサドーレがこれから改善すればもっと良くなる点を解説していきます。

前編では昨シーズンから変わった点を解説しておりますので、そちらを読んでからの方が分かりやすいと思います。

それでは、本編へ!

 

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改善すべき点

荒野と駒井のポジションを逆に

まず初めに僕が考える改善すべき点は、駒井と荒野のポジションを逆にすることです。

攻撃時にアンカーの役割を担う選手が駒井、トップ下の役割を担う選手が荒野の方が良いと思います。

これには大きな理由があります。

それは、DFラインからビルドアップする際のポジショニングの違いです。

今まで通り荒野がアンカーの位置にいると、相手がプレスをかけてきたときによく、CB2人の間に下りてボールを回そうとします。

確かにDFラインの人数が多くなってボールは回しやすくなりますが、相手のFWの後ろのエリアにコンサドーレの選手が1人もいなくなってしまいます。

こうなることで起こる問題がいくつもあります。

相手のFWがプレスをかけやすくなることや一方のサイドに追い込まれやすくなる、相手FWがサイドまでプレスをかけに行けるようになってしまうなどが挙げられます。

つまり、相手のFWだけでコンサドーレのDFラインがほとんど抑えられてしまい、結局苦し紛れのロングボールを蹴って攻撃が終わってしまいます。

その点、駒井がアンカーの役割をやる際には、しっかりと相手のFWの後ろで待つことが出来ています。

最近の試合では、荒野が下りて行ってしまって相手FWの後ろに人がおらず、困っている状況でトップ下から駒井が下りることでボールを前進できた、なんてことも多々ありました。

駒井はボランチでプレーしてもセカンドボールの回収は出来ていましたし、守備の強度もしっかりしています。

なので、駒井がボランチで攻撃時アンカーの役割を担う方が良いんじゃないでしょうか。

そして、荒野がトップ下でプレーすることにもメリットがあります。

荒野が得意とするライン間での細かい足技や、ゴール前への飛び出しがより出やすくなります。

さらに、荒野の武器の一つと言えば豊富な運動量ですよね。

攻撃時にはある程度自由が許されているトップ下で様々な局面に顔を出してもらい、守備時にはトップ下から自陣に戻っての守備も期待できます。

いかがでしょうか?

一度実際の試合で観てみたいと思いませんか?

おそらく上手くいくと思うんですけどねー

ミシャ監督に期待しながら試合を観ていくとします。

 

菅を左CBに

これも、ポジションチェンジのお話ですね。

“前編”でも書きましたが、福森のスタメン落ちによって徐々に菅のCB起用が多くなってきました。

しかし、僕は菅を完全に左CBに固定してしまっても良いんじゃないかと思っています。

あんなに中村のこと褒めたのに!

結局中村はサブですか⁉と思った方々。

中村はボランチで攻撃時CBに下りる役割でスタメンをおすすめいたします。

それでは菅の話に戻りまして。

菅の左CBをおすすめしたいのには2つ理由があります。

まず一つ目は、皆さんもお察しの通り守備力の向上ですね。

フィジカルで優れる菅をCBに置くことで無理が効きます。

意外と逆サイドからのクロスへの対応や、ゴールカバーなどもしっかり行えます。

マンツーマン守備をするコンサドーレにとっては1対1で頑張ってくれる菅を一番後ろに配置したいところです。

ただ、空中戦はそこまで得意ではなさそうなので注意が必要ですね。

アップダウンを繰り返すことが出来る菅をWBに置いておきたい、という意見が出てくるかもしれません。

しかし、コンサドーレのシステム上、左CBは攻撃時に左SBのように振舞うので、なんならWBやってる時よりもアップダウンが求められます。

そして、2つ目の理由は左サイドの攻撃の活性化です。

菅が左CBに入ることで、ルーカスの攻撃力の発揮と単発で終わらない攻撃という2つのメリットが出てきます。

ルーカスが昨シーズンの終盤辺りに右から左サイドのWBにポジションチェンジしましたよね。

右サイドで縦に突破してクロス!でしたが左サイドで利き足が逆になり、カットインシュートを狙うスタイルに変わりました。

金子と合わせて、両WBがカットインシュートを狙えることがコンサドーレの強みの一つでもあります。

しかし、金子とは違いルーカスは縦に突破して逆足でクロスを上げることが少ないと思いませんか?

おそらくルーカスは右足に絶対の自信があるんでしょう。

右足でのプレーに固執するようなシーンが何度もあります。

例えば、ルーカスは右足でのカットインシュートまたはクロスを狙いながら徐々に内側にドリブルで仕掛けます。

金子であればそこから縦に突破して逆足でのクロスを頻繁に上げますが、ルーカスは無理やりボールをキープしたり、1対2の状況でも仕掛けようとしたりします。

そうすると、当然そこでコンサドーレの攻撃は終わってしまうか仕切り直さなければなりませんよね。

そこで、菅の登場です。

菅は先ほどもお伝えした通りアップダウンを激しく行えます。

しかも試合終盤まで。

ルーカスが徐々に内側にドリブルすることで出来た大外のスペースを菅はものすごい勢いでオーバーラップしていきます。

ルーカスは菅をそのまま使うもよし、菅を囮にカットインシュートやクロスを上げるもよしな状況になるわけです。

つまり、局所的に2対1を作れちゃいます。

これによって、コンサドーレのチャンスが増えるのは想像できますよね。

右サイドの金子、田中の攻撃を思い出していただくと分かりやすいです。

金子の仕掛けに対して、必ずと言っていいほど田中はフォローできるポジショニングを取っています。

田中は、大外を回るのかインナーラップを仕掛けるのか、少し後方でパスを受ける位置にいるのかを状況によって使い分けることが出来ます。

正直、ここまでの器用さを菅に求めるのは難しいと思います。

というか、田中のレベルで行える選手は中々いないですしね。

それでも、菅は福森や中村がそのポジションをやるよりもオーバーラップのタイミングが良いと思いますし、少し遅れても間に合う運動量があります。

最初から菅が左のWBだった場合、ルーカスの攻撃力を使うことも出来ません。

そもそもルーカスが出場するポジションがありませんので。

それに加えて、菅はドリブルで仕掛けるタイプではないのでSB役の選手の上りを待てず、単発の攻撃に終わってしまいます。

普段からコンサドーレを見ている方々、右の攻撃に比べて左の攻撃が物足りないと感じたことはありませんか?

その正体がこれです。

昨シーズン終盤にルーカスと金子の両WBにした途端、格段にコンサドーレのサッカーが良くなったのは記憶に新しいはずです。

福森の起用が減ったことで、また菅が左CBで起用されることが多くなってきました。

今後は菅を左CBメインで起用して欲しい限りです。

 

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繋ぐ攻撃と裏を取る攻撃のバランス

次に解説するのは、DFラインの裏も積極的に狙うようになったことによって生じた難しさについてです。

点を取ることを一番にするために、繋ぐだけではなくロングボールを効果的に使うようになったことは“前編”でお伝えしました。

しかし、まだ慣れていないためか繋ぐこととロングボールを狙うことのバランスが最適ではないシーンをしばしば目にします。

例えば、相手がそこまで前からプレスに来ておらず、コンサドーレとしてはDFラインからビルドアップする余裕がある時でも、ロングボールを使ってしまう。

逆に、前からプレスに来られてボールを取られそうな時も、前線が裏を狙う準備が出来ていない場合はそのまま繋いで、あわや失点のような場面も見られます。

皆さん、今シーズンのコンサドーレは自陣深くで奪われてそのまま決められてしまうという、いわゆる“しょうもない失点”が少し多いなと感じませんでしたか?

“前編”で、点を取るためにロングボールを習得した!という内容を読んで頂いた方は、もしかしたら違和感を覚えたかもしれません。

その正体はおそらくこの、繋ぐとロングボールのバランスにまだ慣れていないことで“しょうもない失点”が増えていることが原因だと思います。

徐々に良くなってきているこのバランス。

まだリーグの序盤戦でバランスの難しさが垣間見えた印象的なシーンをご紹介します。

小林祐希がまだ怪我をする前の試合です。

コンサドーレが押し込んでいる局面で、小林が少し下りて来てボールを受けようとすると、パスの出し手の選手は相手のSB裏へのスルーパスを選択しました。

当然、足元で受けようとした小林には合わず、そのまま相手ボールに。

すでに「ロングボールをずいぶん使うようになったなぁ」と感じていたこともあって、裏を一番に狙うというチームの約束事が出来つつあると気付いたシーンでした。

なぜか、このシーンだけ鮮明に覚えているんですよね。

どの試合だったかもパスの出し手も忘れましたが(笑)

でも、なぜ小林だったことを覚えているかというと、この後小林はパスを出した選手にめっちゃ怒ってたんですよね。

確かに、コンサドーレが押し込んでいる状況で、相手が引いているのでサイドの裏を取ってもそこまでチャンスにはならなかったんじゃなかなと。

出し手の選手はチームとして点を取るために裏を一番に狙うという新しい約束事に固執して、確率の低い方を選択してしまったんだと思います。

それで、臨機応変に対応しないとアカンよ!って怒ってたんじゃないかなと勝手に想像してます(笑)

何はともあれ、現段階でもこのバランスはチームに浸透しきれていませんよね。

“しょうもない失点”はまだまだありますから。

でも、徐々に良くなってきているので、これに関してはもう、やり続けてモノにしてもらうしかありません(笑)

この項目が最終的に雑になってしまったので、このバランスを確認できる観戦の仕方を少しご紹介しようと思います。

当たり前ですが選手個人でこのバランスの浸透度が違います。

高いレベルで実践できる選手がスタメンで出ているんだと思いますが、個人的におすすめしたい特に素晴らしい選手が3人います。

小柏、駒井、田中の3選手です。

少し長くなってしまうので、それぞれの選手がどのように素晴らしいかは割愛させていただきます。

この3人を中心に見ていただくと、今コンサドーレは繋ぎたいのかロングボールを狙うのかがわかると思います。

 

小柏離脱による攻撃の不振

最後に、改善点というよりは苦肉の策のお話を。

(この項目は少しこの記事の内容とずれる部分があるかもしれませんが読み物としてお楽しみください)

小柏が怪我で離脱してしまいましたね。

小柏の怪我はもうクセみたいになってしまっているんでしょう。

ところで皆さん、小柏がいなくなった途端、大量得点できなくなりましたよね。

小柏のせいだけじゃないと言い切れないくらい点が取れません。

いかに小柏の能力に頼っていたかが分かります。

“前編”でも書きましたが、今シーズンはベストな布陣をようやく見つけられたシーズンです。

その中でも最重要ポジションの2トップであり、最重要選手だったのが小柏でした。

小柏がいることで、ビルドアップがスムーズになり裏を取るロングボールも適切なタイミングで使うことが出来ていました。

繋ぐときはポストプレーで助け、ロングボールを狙うときは絶妙なタイミングで裏抜け、もしくは浅野の動きを活かしていましたね。

そんな小柏が怪我をしてしまって、スパチョークが代わりにスタメン出場することが多くなりました。

そのまま小柏のポジションに入りますが、元々MFよりの選手なので裏に抜けるアクションはあまり起こせません。

本来ライン間や、やや低めの位置でボールを受けてパスを出したり細かいドリブルで仕掛けたりするのが得意だとなので、DFラインとの駆け引きというよりは低い位置でそのまま待ってしまっているというイメージです。

ポストプレーで下りて来るという動きも、タイミングがつかめていないように思えます。

結局中途半端なプレーが増えて、試合の序盤はほとんど出てこないなんてことが多々あります。

さらに、駆け引きをしてこないので、相手のDFは浅野の裏抜けにもしっかり対応出来てしまいます。

そこで浅野もポストプレーなどの工夫を試してはいますが、連動する選手がおらず上手くいきません。

ということで、小柏がいなくなって攻撃が上手くいかないということが分かっていただけたでしょうか?

スパチョークがダメというよりは、小柏がすご過ぎて同じような仕事をスパチョークに求めるのが違うんじゃないかと。

そこで僕は、スパチョークではなくキムゴンヒを推したいと思います。

キムゴンヒではなくスパチョークなのは、小柏に近いタイプなのがスパチョークだということなのかもしれません。

すばしっこくて、MF気味のプレーも出来るというところで。

キムゴンヒのコンデションの問題もあるんでしょうか。

そこは分かりませんが、キムゴンヒなら小柏とはまた違った形で活躍できると踏んでいます。

キムゴンヒはかなり器用な選手です。

ターゲットマン的なプレースタイルなのでイメージにはないかもしれませんが、周りを使うのはもちろん、相手DFを引っ張る動きなどがものすごく上手いです。

ボールを収める能力はおそらく小柏より高いんじゃないでしょうか。

小柏とは違って、スピードが特にある選手ではありませんが、常に相手DFと駆け引きをしながら味方のプレーに合わせて自ら裏を狙うことも出来ますし、DFラインにギャップを生むことも出来ます。

ここまで読んでいただいたコンササポの皆さんなら気づいたんじゃないでしょうか。

生粋のラインブレイカーである浅野とめちゃくちゃ相性が良いことに。

そうです、キムゴンヒは小柏とはまた違った形で浅野を活かすことが出来ます。

絶好調の浅野を活かさない手はありませんよね。

キムゴンヒが収めて浅野が裏を取ってシンプルに攻撃!という情景が目に浮かびますね。

裏へのロングボールだけではなく、とりあえずキムゴンヒに当てるというボールを使えることも大きいです。

さらに、キムゴンヒは背も高いのでクロスからのチャンスが増えると思います。

コンサドーレには金子とルーカスという武器があるのにクロスに合わせる選手がいないのは勿体ないですもんね。

(実は、浅野が相手のCB間に入るのが上手くて、よくヘディングシュート出来てるのは内緒です)

小柏が戻ってくるまでの苦肉の策とは言いましたが、キムゴンヒはキムゴンヒで良い気がしてきました(笑)

とりあえず、一度スタートから試してみて欲しいところです。

 

まとめ

以上、コンサドーレが改善すればもっと良くなる点、でした!

“前編”から合わせてかなり長くなってしまいましたが、いかにコンサドーレの試合を真剣に観ているのか伝わったでしょうか?

皆さんも、コンサドーレの試合を観る際には、様々な現象や意味に注目して観てみるとまた違った味わいが出てくると思いますので、おすすめです。

特に、Jリーグの中ではやろうとしていることがはっきりしていて面白いコンサドーレを応援しているなら尚更、サッカーを深く考えると楽しくなること間違いなしです!

この記事はもちろん、このブログ内にはコンサドーレのことを深堀した記事がたくさんあります。

皆さんが、よりサッカーを楽しむためのお手伝いが出来れば幸いです。

それでは、また!

“前編”昨シーズンから変わったことはこちら。

こちらのサイトにコンサドーレの全試合結果が載っています。

振り返りの際などにぜひ!

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