こんにちは、もちょです。
かなり久しぶりのコンサドーレ札幌記事になってしまいました。
1試合毎のレビュー記事をサボってしまっていますが、一応全試合観ております。
昨シーズンと比べて戦術の変更や選手起用の仕方など、色々な部分が変わったなと感じました。
というわけで今回は、コンサドーレのサッカーが昨シーズンから変わった点とここを改善すればこの先もっと良くなるんじゃないか、という点をご紹介していきます!
と思いましたが…
想定よりも長くなってしまったので“前編と”“後編”に分けます!
“前編”は昨シーズンと変わった点です!
チーム全体のことなのでザックリとお伝えする形ですが、この記事を読んでもっとコンサドーレの応援を楽しんで頂けると幸いです。
後編はこちら
昨シーズンから変わった点
点を取ることを一番に
皆さんが観ていて一番感じたのはまさにこれではないでしょうか。
え?勝つには点を取らないといけないから、昨シーズンから点を一番には考えていたでしょう?
だから別に変ってない…と思いますよね?
では、こう言い換えましょう。
今シーズンは“ボールを繋ぐこと”に執着する場面が極端に減ったと思いませんか?
さらにわかりやすく試合中に起きる現象で言えば…
明らかに相手DFライン裏へのロングボールを狙うことが多くなったと思いませんか?
こう聞けば、コンサドーレサポーターの方々ならピンっと来るんじゃないでしょうか。
昨シーズンは“ボールを繋ぐこと”を第一として、相手DFラインの裏にスペースがあっても無理やり地上でボールを繋ぐということが多々ありました。
リーグ終盤に少しづつ裏を狙う機会が増えてはいましたが、大体の場面ではとりあえず繋ごうという感じでしたね。
しかし、今シーズンは狙って裏を取る場面が多くなっています。
攻撃時において一番最初に狙うべきは相手DFラインの裏ですよね。
そこに上手く抜け出す選手と、上手くパスを出せる選手がいれば一発で相手GKと1対1になれるんですから。
じゃ、ボールを繋いでなんていないで裏に走ってボンボンそこにボール落とせばいいんじゃないの?と言われると、そういうわけでもありませんよね。
相手もそこが一番危険と分かっているからケアしてきます。
だから、ボールを繋ぐことで相手が前に出てきたところで裏に出したり、出て来なければそのまま繋ぎながら前進できるというわけです。
なんだか、サッカー知っている人なら誰でも知っていることを説明したような気がしますが…
何はともあれ繋ぐこととシンプルに裏を狙うこと、どっちも出来るチームが点を取れるよねって話です。
おそらくミシャ監督は昨シーズンも“点を取ることを一番とする”ということは考えていたと思います。
それでもボールを繋ぐことに執着しているように見えたのは、繋いでゴール前まで前進したいというエゴ半分、両方(ボールを繋ぐことと裏を狙うこと)をこなせるベストな選手起用の答えを最後まで出せなかったことが半分だと僕は思いました。
ベストな選手起用を見つけ出す
先ほどもお伝えしましたが今シーズンは狙って裏を取る場面が多いです。
つまり、両方出来るようになってきたということですね。
その理由として、選手起用の答えを出せたのが大きいんじゃないかなと思います。
ミシャ監督の繋いでボールを前進させたいというサッカーは残したまま、相手DFラインの裏が空けばそこに躊躇なくボールを送り込めるという布陣です。
詳しく説明していきます。
2トップ
まずは自慢の2トップでしょう。
現在大ブレイク中の新加入浅野、怪我から復帰の小柏
この2人が2トップを組むことが大半ですね。
この2トップ、初めは同じようなタイプで相性的が悪いんじゃないかと思いましたが、全くそんなことありませんでした。
小柏は昨シーズンから見て知っていたので、何でもできる、コンサドーレの選手の中では頭一つ抜けている選手だと見ていました。
対して浅野は、全く知りませんでした。
あのジャガー浅野の弟なのに…
それは置いておいて、最初の浅野は…
ヒドカッタデスヨネ!
なんかWBやってましたよね!
前半で交代した試合もありましたよね!
そこから2トップになって活き活きし始めました。
はい、ベスト起用です…
勢いだけなのはここまでにして
浅野は小柏と相性が良かったんだと思います。
小柏はポストプレーもクォリティが高いですし、裏抜けのタイミングとスピードも素晴らしいです。
さらに守備もしっかりやってくれていました。
それに対して、浅野は生粋のラインブレイカーという感じです。
昨シーズンまでは1トップ、2シャドーの形をとることが多く1トップの選手が孤立するということが良くありました。
今シーズンもこの形だと、浅野にお祈りロングボール!なんてシーンがいっぱいあったかもしれませんね。
しかし、はっきりと2トップにすることで、小柏がバランスを取りながら常に浅野が相手DFを駆け引きするという役割が整理されていました。
これによって、裏を狙う浅野とビルドアップに関わることが出来る小柏という“両方”をこなせる2トップが出来上がりました。
中盤
次に中盤のお話です。
中盤は、高嶺が移籍してしまってどうなるかと思いましたが…
全然大丈夫でした。
荒野がコンスタントに出場するようになり、駒井と深井も怪我から復帰、岡村の成長によって宮澤キャプテンも中盤で起用できるようになりました。
荒野+駒井は鉄板で、もう一人はコンディションによる起用が多いですよね。
ここで昨シーズンと特に変わった点は駒井をはっきりとトップ下に置いたことです。
2トップにしたことでシャドーではなくトップ下として振舞うことが多くなった駒井ですが、相変わらずセカンドボールへの反応の速さ、攻守が切り替わった際の守備の激しさは健在です。
ロングボールを狙って使うようになったコンサドーレにとって、駒井のこの能力は本当に助かります。
でも、改善すべき点で詳しくお伝えしますが、僕は荒野をトップ下、駒井をボランチにした方が良いと考えています。
DF
最後にDFですね。
(WBは金子と菅、ルーカスなので大丈夫です!)
(GKも変わらず菅野さんなので大丈夫です!)
DFで変わったのは岡村のレギュラー定着と福森のスタメン落ちですね。
岡村は成長したので文句なし。
ということで福森について説明しようと思います。
序盤戦、明らかに福森の裏を狙われて失点するという試合が覚えているだけで2試合ありました。
さすがにこれは修正しないとなぁ…と思っていたら、さすがミシャ監督。
福森をかなり早い段階で、従来の守備時CBから攻撃時SBに可変する役割ではなく、ボランチからCBに可変する役割に変えてきましたね。
そうすれば、守備時はボランチなので福森の裏を取られるということは無くなります。
しかし、守備強度の不足は明らですし、攻撃時には変わらずCBをやっていることもあり、カウンターに対応できないという弱点もありました。
そんな中でも福森を使い続けたのは、さんざんお伝えしている“両方をこなすため”ですね。
福森の一番の魅力は、やはりキック精度です。
攻撃時にCBの位置から高精度のロングボールを送れるのは裏を狙う上でかなり重要ですし、繋ぐ際にもコンサドーレのサッカーを知り尽くしているの福森は問題なくビルドアップに参加できます。
それでも、現在出場機会を失っているのは流れの中でのキック精度が下がってしまったからだと思います。
CKやFKなど、止まったボールを蹴る際はまだ健在ですが、流れの中でのサイドチェンジや裏へのロングボールはキック精度の高さをあまり感じられなくなってしまいました。
そこで思い切って福森を外しましたね。
それによって
- 守備に安定感が出た
- 中村桐耶の出場機会が増えたこと
- 菅の左CB起用が増えたこと
の3つがプラスに働きました。
守備に安定感が出たのは言わずもがな、福森が守備時に不安定だったからです。
そして、福森がいなくなることで後ろから精度の高いロングボールを送ることが出来る選手がいなくなる問題を解決したのが中村の台頭です。
中村はCKやFKこそ任されていませんが、流れの中からのサイドチェンジやロングボールの精度は結構高いですよね。
出場機会が多くなかった昨シーズンはあまり目に留まりませんでしたが、今シーズンは良いボール蹴るなぁと思うことが多いです。
さらに、中村がチームにもたらす大きなプラス要素がもう一つあります。
それは、運ぶドリブルが上手いことです。
ドリブルにはいわゆる「抜く」ドリブルと「運ぶ」ドリブルがあります。
中村は後者の「運ぶ」ドリブルが異常に上手いですよね。
福森の場合、DFラインでボールを回していて相手のプレスにハマってしまった際、苦し紛れのロングボールを蹴っていました。
しかし、中村がいると相手を躱しながらグングンと前にボールを運ぶことが出来ます。
今まではただ失っていたボールだったものが一転、大チャンスに変わるというわけです。
相手を躱したことで顔を上げて周りを確認できますし、前線で裏を狙う選手たちは裏抜けのタイミングを計ることが出来ます。
中村の「運ぶ」ドリブルによって、相手を押し込んで“ボールを繋ぐこと”も出来ますし、相手の陣形が整っていないなら“裏を狙う”ことも出来ます。
中村はまさにチームとして両方をこなすための1ピースですね。
たまーに判断を誤って、自陣ゴール前でボールを取られてしまうことがあるので、そこだけ改善されればスタメン定着しても良いと個人的には思っています。
最後に菅の左CB起用についてです。
詳しくは改善すべき点でお伝えしますが、僕は菅のコンサドーレでのベストポジションは左CB府だと思っています。
まだまだWBでの出場が多い菅ですが、福森を外す決断をしたことで少しづつ菅の左CBが増えましたよね。
完全に菅が左CBに定着するともっと良くなると思います。
マンツーマン守備のメリハリ
これも、勝つことを一番に考えた結果だと思います。
勝つために点を取ることが一番。
次に点を取られないことが重要ですよね。
昨シーズンのコンサドーレは前線からマンツーマン守備で、相手のCBにまでマンツーマン守備でつくという現代では珍しいオールコートマンツーマンのような守備をしていました。
これのデメリットは、皆さんもお分かりの通り1人でも剥がされればすべての選手のマークがズレて絶対にフリーの敵が1人は出来てしまうということです。
今シーズンはマンツーマン守備をやめたわけではありませんが、しっかりメリハリをつけて出来るようになったと思います。
相手がGKから繋いで来ようとする際は従来の通りCBまでマンツーマンで。
相手にボールを回されてからは、一方のサイドに誘導するような守備に切り替えていました。
さらに、縦パスを入れられて押し込まれた際はブロックを作りながら人はしっかり捕まえるという守備もするようになりました。
昨シーズンはマンツーマンで前線から頑張る守備と、押し込まれてべた引きする守備しかなかったと思うと、かなり成長を感じますね。
まとめ
以上、コンサドーレが昨シーズンから変わった点でした。
今シーズンはJ1最多得点を記録しているコンサドーレ。
(こちらのサイトでコンサドーレの全試合結果を確認いただけます)
取って取られての展開が多いコンサドーレですが、今シーズンほど点がたくさん入るのは観ていて面白いですよね。
出来れば、コンサドーレだけ点を取って欲しいところではありますが…
次回は、これから改善すればもっと良くなると個人的に思うことをお伝え出来たらなと思います。
あくまでも個人的な意見なので、面白いコラム的な読み物として読んで頂けたらなと。
コンサドーレサポーターの皆さんには楽しんで頂ける自信がありますので、良ければこの記事も後編も、その他のコンサドーレの記事も読んで頂いて、一緒にコンサドーレを応援していきましょう!
それでは、また!
後編はこちら
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